飲み物読了 約4分

水道水とミネラルウォーター、どっちを飲む?

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ネットスーパーで箱買いした2Lペットボトル6本を玄関から台所まで運ぶ途中、ふと思うんです。蛇口から出る水と、この重い箱の中身は、そんなに違うんだろうか — と。

先に答えを言うと、思っているほど違いません。日本の水道水は世界でも数少ない「そのまま飲める」水で、違いの多くは安全ではなく、味の好みとコストの話です。例外も含めて順番に整理します。

まずは要点

  • 安全基準の細かさで言えば、水道水はミネラルウォーターに負けていません。法律に基づく水質検査が毎日の水を支えています。
  • カルキ臭の正体は残留塩素。冷蔵庫で冷やせばほとんど気にならなくなります — カギはお金ではなく温度です。
  • コストはざっくり数百倍の差。ただし古い建物の貯水槽・配管といった例外は、きちんと押さえておきたいところです。

安全性: 検査の細かさなら水道水

意外かもしれませんが、検査体制だけを見れば水道水のほうが手厚いくらいです。水道水は水道法に基づく水質基準で管理され、ミネラルウォーターは食品衛生法という別の枠組みで管理されます。検査項目の数で比べると、一般に水道水のほうが多いんです。たとえば東京都水道局は水源から蛇口までの水質検査結果を公開していて、誰でも確認できます。

ミネラルウォーターが危ないという話ではありません。どちらも基準を満たした水です。ただ「ペットボトルだから安全」という思い込みには根拠が薄い、というだけのこと。本当の違いは安全ではなく、味と使い勝手です。

味とコスト: カルキ臭は温度に勝てない

カルキ臭の正体は残留塩素 — 蛇口まで水を守るための消毒の名残です。塩素は揮発しやすいので、対策は簡単。ポットに汲んでふたを軽くずらし、冷蔵庫で数時間冷やすだけで、においはほとんど飛びます。麦茶を沸かす家なら経験的に知っているはずです — 沸かせば一発。細かい工夫は水をおいしくする記事にまとめました。

「ミネラルウォーターのほうがまろやか」と感じるのは硬度やミネラルの違いで、これは優劣ではなく好みです(詳しくは硬水と軟水の記事へ)。残るのはコストで、ここは計算がはっきりしています。水道水は1Lあたり1円しない程度、ペットボトルは1Lあたり100円前後 — ざっくり数百倍。毎日2L飲む人なら、1年の差額はかなりの金額になります。

選択肢コスト(目安)管理ポイント
水道水1Lあたり1円しない程度カルキ臭は冷やす・沸かすでほぼ解決建物の貯水槽・配管の状態が変数
ミネラルウォーター1Lあたり100円前後硬度やブランドで味が変わる直射日光を避けて保管、1本ごとにペットボトルごみ
浄水器カートリッジ代が月数百〜数千円塩素の味はほぼ消えるフィルター交換をさぼると逆効果
金額は目安です。水道料金は自治体で、製品価格は銘柄で変わります。

例外と使い分け

「じゃあ全部水道水でいい」と言い切るのも乱暴です。浄水場を出た水がきれいでも、蛇口までの道のりに落とし穴があることがあります。古い集合住宅の受水槽の管理が行き届いていない場合や、配管の古い建物では、水は蛇口に届くまでに劣化することがあります。心当たりがあるなら、浄水器やペットボトルは神経質ではなく合理的な選択です。

ペットボトルの水が明確に勝つ場面もあります — 災害への備えです。ローリングストックで備蓄しつつ、入れ替えの目安は水の賞味期限の記事で確認してください。一方で、マイクロプラスチックの問題は無視できないので、別の記事で詳しく扱いました。WOOMOOLを作りながら毎回思い知るのは、どの水を飲むかより、今日ちゃんと飲めたかのほうがずっと大きい、ということです。

よくある質問

日本の水道水はそのまま飲んで大丈夫ですか?
水質基準を満たした水道水は、そのまま飲めることを前提に管理されています。変数になるのは建物側 — 古い受水槽や配管です。色やにおいがいつも通りなら、過度に心配する必要はありません。
カルキ臭を手軽に消す方法はありますか?
冷やす・汲み置く・沸かす、の3つです。いちばん手軽なのは冷蔵庫で数時間。沸騰させれば塩素はほぼ飛びますが、そのぶん保存は早めに。レモンを少し搾るのも定番です。
赤ちゃんのミルクはどちらで作るべきですか?
基本は水道水を沸かして冷ました湯冷ましです。ミネラルの多い硬水は赤ちゃんの体に負担になることがあるため、ミルク作りには向きません。製品や体調で迷うときは、小児科で確認するのが確実です。