ミネラル読了 約4分

硬水と軟水の違い — 数字ひとつでわかります

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海外旅行で買ったミネラルウォーターがなぜか重くて進まない。ホテルで淹れた緑茶が家の味にならない — あれは腕のせいではなく、水の硬度のせいです。

硬水と軟水の違いは、突き詰めれば数字ひとつ。その数字の読み方と、日本の水道水の立ち位置、硬水を「ミネラル補給」として使う視点まで、順番に整理しました。

まずは要点

  • 違いは水に溶けたカルシウムとマグネシウムの量。硬度60mg/L未満が軟水、WHOの分類では180を超えると「非常な硬水」です。
  • 日本の水道水はほとんどの地域で軟水。出汁と緑茶の文化は、この軟らかい水の上に育ちました。
  • 飲む分にはどちらも安全。硬水はミネラル補給の道具にもなりますが、主役はあくまで食事です。

硬度という数字の読み方

硬度は、水に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を炭酸カルシウムに換算した値です(mg/L)。雨水はもともと軟水で、石灰岩の地層をゆっくり通った水はミネラルを拾って硬水になります。ヨーロッパに硬水が多く、日本に軟水が多いのは地質の違い — 水質管理の優劣ではありません。

WHOの分類では60未満が軟水、60〜120が中程度、120〜180が硬水、180超が非常な硬水。日本の水道水質基準は硬度を300mg/L以下と定め、さらに水質管理の目標値として10〜100mg/Lという範囲も示しています。この10〜100という帯は、昔からいう「おいしい水」の硬度ともちょうど重なります。数字の上でも、日本の水道は軟水寄りにできているわけです。

硬度の区分(WHO分類)

軟水
0〜60 · 日本の水道水の多くがここ
中硬水
60〜120 · 味ではほぼ区別できません
硬水
120〜180 · ミネラルの重さが出はじめる
非常な硬水
180〜 · エビアンは約300
炭酸カルシウム換算。バーは300で切っていますが、コントレックスの硬度は1,400を超えます。日本の水質管理目標(10〜100mg/L)は、左の軟水〜中硬水の帯にすっぽり収まります。

出汁と緑茶は、軟水の文化です

昆布のうまみも、かつお節の香りも、軟水のほうがすっきり引き出せると言われます。緑茶も同じで、軟水なら渋みと甘みのバランスよく開き、硬水では色が濁って香りが立ちにくい。味噌汁、白ごはん、冷蔵庫の麦茶 — 毎日の食卓は、蛇口から軟水が出ることを前提に組み立てられてきました。

逆にヨーロッパの硬水圏では、肉の煮込みには硬水が合うと言われます。どちらが上ではなく、水と食文化がセットで育った結果です。家の水道水をもっと生かしたい人は水道水とペットボトルの比較も参考に。麦茶や緑茶がきちんと水分補給になる話はお茶の記事にまとめました。

「硬水=ミネラル補給」という使い方

コントレックスのような超硬水が支持されるのは、飲む水でカルシウムとマグネシウムを「ついでに」補える発想からです。これは半分正しい。超硬水1Lでマグネシウムをある程度補えるのは事実です。ただし主役はあくまで食事で、水は脇役 — 飲みにくさを我慢してまで選ぶ理由は、正直なところ見当たりません。

硬水地域では心血管疾患が少ないという研究も昔からありますが、WHOの評価は「因果関係の証明には至らない」。飲んで安全なのはどちらも同じです。だから結論は続けやすさ — 苦手な硬水を頑張るより、1日の総量を飲みやすい水で満たすほうが、体は確実に喜びます。WOOMOOLの記録で動くのも、水の種類ではなく総量です。

よくある質問

日本の水道水の硬度はどのくらいですか?
地域差はありますが、ほとんどの地域が軟水〜中硬水の範囲に収まります。沖縄や関東の一部はやや高め、京都は特に低めなど土地の個性があり、お住まいの水道局のサイトで実測値が公開されています。
コントレックスは毎日飲んでも大丈夫ですか?
健康な人なら問題ありません。ただマグネシウムでお腹がゆるくなる人はいるので、合わなければ量を減らして様子を見てください。飲みにくくて総量が減るなら本末転倒 — 続く水がいちばんの水です。
白湯にするなら硬水と軟水どちらがいいですか?
水分としてはどちらも同じです。ただ日本の白湯はもともと軟水前提の習慣で、すっと飲めるのは軟水のほう。効能より「毎朝続くかどうか」で選ぶのが正解です。