飲み物読了 約4分

スポーツドリンクは水代わりになる?— 電解質が要る日、要らない日

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真夏のコンビニで、なんとなくポカリに手が伸びる。あの「健康にいい感じ」は広告の勝利だと思います。ただ、冷房の効いたオフィスに戻るだけの体にとって、あのボトルの中身のほとんどは出番がありません。

とはいえ「スポーツドリンク=無意味」でもありません。電解質が本当に効く場面ははっきりありますし、逆にスポーツドリンクでは足りない場面もあります。その線引きを、正直に整理しました。

まずは要点

  • ふだんの生活と1時間未満の運動なら、水と麦茶で十分。スポーツドリンクの出番は長時間の汗と猛暑です。
  • 嘔吐・下痢のときはポカリより経口補水液(OS-1など)。糖を抑えて塩分を高めた、吸収のための別の道具です。
  • スポーツドリンクの半分の顔は糖飲料 — 500mlで糖およそ20〜30g、角砂糖にして7個前後です。

ふつうの日は、水と麦茶で足ります

スポーツドリンクの中身は、水・糖・少しの電解質(主にナトリウム)の3つです。ふだんの生活で足りなくなるのは、このうち水だけ。塩分は味噌汁や漬物など毎日の食事で十分すぎるほど入ってきますし、体には蓄えもあります。通勤で汗をかいた程度では、電解質の赤字にはなりません。

運動でも線引きは同じです。米国スポーツ医学会の指針も、糖・電解質入りの飲料が水より役立つのは「特定の条件下」— 長時間・大量に汗をかく場面だとしています。ジムの1時間はそこに入りません。1時間未満の運動なら水で十分。そもそもの1日の目安量は体重から計算できます。

電解質の出番は3つ — 長い汗・猛暑・お腹の不調

ひとつめは、1時間を大きく超える運動。フルマラソンや真夏のサッカー、一日歩き通しの登山では汗がリットル単位になり、水と一緒にナトリウムも出ていきます。ここではドリンクの糖も燃料として働くので、糖入りに意味があります。ふたつめは猛暑の屋外作業。環境省の熱中症予防情報サイトが勧めるとおり、暑さの中で長く汗をかくときは水分と塩分をあわせて補給するのが安全です。

みっつめが、いちばん間違えやすいところです — 嘔吐・下痢。このとき失われるのは水と電解質の「セット」ですが、スポーツドリンクは糖が多くナトリウムが足りず、比率が合いません。この場面のために設計されたのが経口補水液(OS-1など)です。糖を抑えてナトリウムを高め、腸から吸収されやすくした、いわば「飲む点滴」。風邪やお腹の不調のときに何を飲むかは別の記事に症状別でまとめてあります。

飲み物出番電解質
水・麦茶ふだん、1時間未満の運動なしなし — 食事で足りる
スポーツドリンク1時間超の汗、猛暑の屋外500mlで約20〜30g入っているが薄め
経口補水液(OS-1など)嘔吐・下痢、脱水のおそれ吸収を助ける少量高め — それが目的
エナジードリンク水分補給の道具ではない多い+カフェイン期待しない
迷ったら — ふだんは水、長い汗にはスポドリ、お腹に来たら経口補水液。エナジードリンクは別ジャンルです。

糖のはなし — ポカリはどちら側か、ゼロ系はどこか

ラベルを見ると、スポーツドリンクの炭水化物はおおむね100mlあたり4〜6g。500mlのペットボトル1本で20〜30g、角砂糖にして7個前後です。運動中なら燃料ですが、デスクで「健康にいい感じ」のまま飲めば、それはジュースと同じ側の飲み物です。喉が渇くたびに習慣で開けていたなら、置き換え候補の筆頭でしょう。

では、イオンウォーターのようなゼロ・低糖系は?水分としては問題なくカウントできます。ただ、正体を知って飲むと使いやすくなります — 糖が少ないぶん長時間運動の燃料にはならず、電解質はもともと控えめなので、実質は「ほんのり塩味のフレーバーウォーター」です。真水が進まない日に総量を守る道具としては優秀。WOOMOOLでも水と同じように記録して大丈夫です — 大事なのは銘柄ではなく、続く総量ですから。

よくある質問

ポカリとOS-1は何が違うんですか?
設計の目的が違います。ポカリは汗をかく場面向けで糖が多め・塩分は控えめ。OS-1は嘔吐・下痢による脱水向けに、糖を抑えて塩分を高めてあります。おいしく感じないのは仕様で、脱水気味のときほど飲みやすく感じると言われます。
毎日、水代わりに飲むのはだめですか?
水分にはなりますが、毎日の糖と塩分がそのまま上乗せされます。基本は水と麦茶に置いて、スポーツドリンクは長く汗をかいた日の道具にしておくのがおすすめです。
熱中症対策は水だけでいいですか?
短時間なら水で十分です。猛暑の中で長時間汗をかくなら塩分もあわせて — 食事が摂れていれば水+食事でかなり賄えます。めまいや吐き気などのサインが出たら、涼しい場所と経口補水液、そしてためらわず受診を。